2014年9月23日火曜日

他大学院とMBA

現在MBA4週のど真ん中、クラブ活動を含めイベントの多さに驚いております。昨日はイギリスのブラウン前首相とバーガーキングの現CEO、本日はナイジェリアの財務相が来校しましたが、全て授業か打ち合わせで参加できませんでした(泣)。ちなみに安倍首相が今週NYに来訪されておりますが、マーケティング中間テストなどでイベント参加NGでした
 
ここ1ヶ月でNYUの他大学院の方とお話しする機会があったので、今回は他大学院とMBAの違いを軽くまとめてきました。まず、真っ先に違いとして気がつくのは、他大学院比でMBAの学生はよく飲むそうです(笑)。僕の場合は一人飲みもカウントすると9月だけでも週5ペース(!)です(ええ、そりゃリーディングが遅れ気味になりますよね)。
 
飲み会の多い要因として、各大学院の特徴、同級生の構成などにありそうです。例えばロースクール(International Course)の方の多くは法曹出身、ジャーナリズムスクールの場合も記者の方が多数で、学生のバックグランドはわりと均一だと伺いました。また、ロースクールの場合はそれこそ成績そのものがより大切になるので、宿題含めた勉強がよりハードなようです。一方、MBA生のバッググラウンドは、金融、コンサルのほか、コンシューマーその他製造、出版、米軍、政府出身者などなど多岐に渡ります。(MBAの学生の大多数は転職希望の私費学生なのですが)そのため、希望の会社に既に働いていた経験のある同級生、もしくは上級生と知り合う機会が出てくるわけです。また単純に転職活動を行うにおいてネットワーキングが重要だということもありますが、いずれにせよ、幅広い業種の人とつながりを作るためにも飲み会は重要視されております。大学院の特徴を見ても、多くの他大学院は「専門職大学院」的な印象を受けますが、MBAは俗に言うと「就職予備校」的な側面があります。そのようなカラーの違いも影響しているのでは勝手に思っております。ちなみに飲み会の頻度の違いとして、学生の気質の違いによるのではという意見もありました(MBA→more outgoing?)が、その点は何とも言えません。
 
次に気がついた違いとして、少なくともNYUの他大学院については、MBAほどクラブ活動が盛んではないようです。MBAでは就職活動支援的な側面を持つクラブが多数存在します。例えばコンサルティングに興味のある方の場合、General Management Associationに加入し、サマーインターン獲得を目指して毎週ケース面接対策などの就職支援系のイベントに参加します。他にも同業種に興味のある友達づくり、先輩とのコネクションづくり、情報ソース、リーダーシップポジション(クラブの役員)着任など、クラブ参加の理由は様々あります(もちろん趣味やスポーツのクラブも存在します)。メンバー登録だけであれば、5クラブ以上加入されている方が多数ではないでしょうか。
 
他の違いとしては学生数でしょうか。フルタイムだけでもMBA生は1学年で400人在籍しているのに対し、例えばジャーナリズムスクールの某プログラムの学生数は10人超、MSMaster of Science)のマーケティング系のプログラムでたしか60人前後とのことでした。これも大学院の特徴の差によるものだと感じます。
 
色々とつらつら書きましたが、結局のところMBAでは人と人とのネットワークをいかに広げるか、という発想の元で動いていると言っても過言ではありません。僕自身もすっかり同じ考え方に染まっていると感じる今日この頃です。
 
写真は午前7時台のキャンパスです。
 

2014年9月15日月曜日

授業での発言

同級生と授業での発言について話題にのぼることがあります。留学前は授業で発言できるか不安がありましたが、自分なりに試行錯誤した末、夏学期のうちにある程度克服することができました。

僕の場合、発言の質についてはともかく、夏学期は何とか平均で1回/コマ(3時間)以上のペースで発言、秋学期については、多少馴染みのあるマーケティングは略2回/コマ、初心者のストラテジー、アカウンティングは略1回/コマのペースで発言してます(完全に講義形式のファイナンスのみまだ発言に難儀してます)。このペースを最後まで何とか続けたいです。

 
未だ試行錯誤中ですが、自分なりに工夫していることをここに共有したいと思います。クラスパーティシペーションの評価の割合がそこまで高くない学校の場合です。

(授業中の発言が全てのHBSの皆様ほど深くは書けませんがご了承ください。)

・まずは簡単な質問に対して発言して慣れる
 
教授にもよりますが、授業が始まるタイミングで前回の授業のSummeryを行うことがNYUの場合は多いです。事前に回答を準備できますし、特に夏学期の初期はこのタイミングでの発言を狙いました。発言の回数をこなすことで発言することに慣れ、他のタイミングでも質問しやすくなりました。古典的ですが、数をこなすのは大切です。ちなみに授業での発言を続けることで、教授の指すタイミング、質問の傾向にも注意がいき、授業にもより深く入れるはずです。
 
・準備タイミングを逃さない
 
事前準備の際、ここだけは質問する、という項目を必ず複数は用意しております。予習の際に疑問に思ったこと、自分の経験を繋げられそうなネタなどが多いです。そしてここからが大事ですが、自分の用意した内容に関する質問が来るタイミングを逃さず、すかざず手を上げることを強く意識しています(状況次第では質問を言い終わる前にフライングで手を上げることもあります)。執念深く発言の機会を意識すれば、必ずここはというポイントがあるはずです。そこを逃さないことで発言の機会を増やせると思います。
 
・難しく考えすぎない
 
夏学期初期の頃、よく質問内容の質を気にしすぎて発言の機会を逃しておりました。そこで発想を変え、あまり考えないで思ったことを言うスタイルに変えてみました。もちろん明らかにピントの外れた質問をしたこともありますが、それでとがめられることはあまりありませんし、意外とクラスメートも同じことを疑問に思っていることが多いようです。 とはいえ、未だにファイナンスなど専門外の科目では考えすぎたりすることもしばしばです。
 
・英語の質についてはあまり気にしない
 
調子が悪いときはブロークンな英語を話してしまうこともありますが、周りはあまり気にしていないので、構わず発言しております。それよりいい内容の質問をすることの方が大事なことを実感しております。
 
・最前列に座る
 
以前ブログで紹介したフランス人の親友からアドバイスを受け、取り入れました。彼から「インターナショナルの学生はクラスメートの発言内容を全て聞くのは難しいが、せめて最大限聞けるよう、最前列に座るべきだ。」と薦められましたが、まさに彼の言う通りだと思います。最前列に座り、臨戦態勢で参りましょう。授業でどのようなことが繰り広げられているかを把握することは、発言する上で大事です。クラスメートの発言に乗っかることもできます(僕は人の発言に乗っかる手をよく使います)。ちなみに最前列に座り、質問することで教授に名前を覚えてもらいやすいという利点もあります。
 
何か大切なことを逃している気がしますが、いったんここで筆を置きたいと思います。もし何か他にテクニックがあれば逆に教えていただければ幸いです。
 
写真はNYU Stern校舎です。
 

2014年9月12日金曜日

学級委員選

秋学期の2週間目が終わりました。各クラブのキックオフイベント、ハッピーアワー、キャリア関連のイベントなどが目白押し、それに加えて授業の予習、復習も重なり、なかなか忙しくなっております。  今回は見事に落選した学級委員選の話をしようと思います(笑)。
 
実はMBAプログラムが始める前は学級委員には全く興味がなく、どこかのクラブでリーダーシップを取ることを考えておりました。ところが、夏学期のデビューが大成功したことで、Summer Startの同級生から「生徒会長か学級委員をやったら?」と声を掛けられるようになり、元々人助けは嫌いではないしチャンスがあるなら面白いかも、と考えるようになりました(たぶん調子に乗っておりました)。オリエンが始まってからも積極的にイベントを企画し、学級委員も立候補しましたが、一方で(他のクラブの役員にも興味があるので)授業含めて全て回るのか懸念がありました。
 
今週クラスの学級委員選が行われ(5名立候補→3名当選)、落選という結果に終わりました。夏学期のクラスほどクラスメートとまだ仲良くなれていないことが影響したのは間違いないですが、結果的にはこれでよかったと思います。落選してほっとしている自分がいることに気づいたのです。今思うと気にする必要は全くなかったのですが、特にSummer Startの同級生からの(立候補の)プレッシャーを感じていました。今は自分がやりたいことをやれる自由を感じています。
 
Takeawayは次の通りです。MBAプログラムが始まるとチャンスが色々と降ってきますので、特に僕のような欲深い人(笑)はあれもこれもと手を出しがちです。心から本当にやりたいことにフォーカスしましょう。MBAでは気にすることが多すぎるので、全部を気にしていたら時間が足りなくなると先輩からアドバイスを受けましたが、間違いないです。
 
写真はNYU Stern校舎至近のワシントンスクエアパークです。夏の間はよく同級生とランチを食べていたのですが、もうすぐここでランチを食べられなくなると思うと残念です。
 

コーヒーチャット

MBA2年生の方にコーヒーチャットをお相手いただくことにしました。

きっかけは当校のキャリアセミナー中、MBA入学前からMBA2年生とコーヒーチャットをしていた話をあるMBA2年生から聞いたことです。僕もMBA受験中に同様のことをしておりました。MBAのアドミッションイベントなどでは自分のしたい質問ができないことが多かったので、各校のMBA在校生、卒業生、合計40人にチャットを申し込んで話を伺っておりました。このような活動は得意分野ですので、さっそく始めることにしたわけです。

今日はあるMBA2年生の方にレジュメを見ていただいたのですが、かなり訂正が入ったことにびっくりしました。曰く、レジュメのチェックを4-5名お願いするだけでもかなり完成度が高いものに仕上がるそうです。正直勉強になることだらけで、あっという間に45分が過ぎた印象です。

今後もMBA2年生の先輩方に、コーヒーチャットをお願いしようと思います。来年、後輩にお返しできるよう精進しないとですね。


デビュー

もっと早くアップすればよかったですが、MBAプログラムでのデビューについてまとめました。

かつてエッセイカウンセラーに、渡航前からどのようにMBAプログラムでデビューをするかしっかり考えとけ、というアドバイスを受けました。僕も早い段階でクラスに貢献するためにも、早く溶け込むことが大事なのではないかと考えていましたが、今考えると意識して大正解でした。僕の場合、幸いにも同級生からあっという間に名前を覚えられクラスに溶け込めたことで、Summer Startのクラスでリーダーシップを取るチャンスを得られました。

とはいえ、MBAプログラム開始直前まで特段戦略があったわけではありません。かなり幸運にも恵まれました。渡航直前にFacebookSummer Startのグループがないことにたまたま気がつき、グループを作成し、Summer Startの最初の数日間、同級生にグループへの参加を呼びかけたことが名前を覚えてもらうきっかけになりました。

他にもスーパーマリオの恐竜を連想させる僕の名前(Yoshi)、Summer Startメンバーで唯一の日本人、ノリがいい(大事です!)、そもそもキャラが濃い、などエッジが効く要素を持っていたことも要因でした。合格後も英会話だけはサボらずに続けておりましたし、渡航前から多くのPre-MBAのイベントに出席したこともデビューの準備になっていました。とはいえ、最もキーになったことを挙げるとするならば、些細なことでもメンバーの役に立とうとして初期の段階から色々と動いていたことが尊重された印象です。

ちなみに今となっては誰からも信じてもらえませんが、MBA受験にチャレンジする前はIntrovert(内向的)寄りな人間でした。MBA受験やトーストマスターズ(スピーチクラブ)活動などを通じて少しずつ自信がついたことで、Extrovert(社交的)寄りにシフトできたこともプラスに働いた印象です。今となっては同級生から「お前はSuper Extrovertだ」とよく言われます(笑)。

Summer Startのメンバーからかわいがられたことで、オリエンテーション時に合流したFall Startのメンバーと知り合う際にもプラスになりました。同級生が僕の話をよくしてくれたおかげか、初めて会った同級生に「I heard a lot about you!」とよく言われました(笑)。自分で言うのもなんですが、同級生間で少し有名人になっているようです(笑)。

デビューを成功させることが全てではないですが、デビューがうまくいくことでチャンスが広がりやすいことも事実だと思います。もしこれを読まれている受験生の方がいらっしゃれば、ぜひ合格後意識されてはいかがでしょうか。

2014年9月7日日曜日

Any Given Sunday

渡米して気がついたことですが、僕は国籍問わずわりと誰とでも仲良くなれる素敵な特技を持ってるようです。もしかするとアジア各地をバックパックで旅行していた経験がこんなところで活きているのかもしれません。  

留学して改めて感じたのは、スポーツは国籍を問わず人を繋ぐことです。例えば同じSummer Startの親友はジム通いを通じて仲良くなりました。ふとしたきっかけで一緒にジムに行ったのですが、僕の非力さにみかねて(フィットネスコーチとして)トレーニングに付き合ってくれるようになり、今でも一緒にセッションに出かけたりしております。
 
別のSummer Startの友達は、アメフトをきっかけに仲が深まりました。彼は僕のアメフト観戦のコーチで、ちょうど今日一緒に今シーズン最初のChicago Bearsの試合を観戦したのですが、彼のおかげで基本的なルールはおおよそわかってきました。
 
渡米前に漫画「アイシールド21」を読み直せば、なおよかったかもしれません。
 
それにしてもアメフトの人気は想像以上です。アメフトはアメリカ一人気のあるスポーツであることは知っておりましたが、NYUでのスポーツ関連の話題は圧倒的にアメフトです。同級生同士(男性ばかりですが)で試合観戦に出掛けたり、ファンタシーフットボール(注1)を楽しんだりしております。友達の話によると、戦略が重要なウェイトを占めるスポーツであること、シーズン中は16ゲーム+プレイオフしかないため他スポーツに比べて全試合の観戦がしやすいこと、試合数が少ない分1ゲームのウェイトが大きいことなどが人気の要因とのことです。何とか来年はファンタシーフットボールに参戦してみたいものです。
 
ちなみに友達から推奨されたアメフト映画を紹介しますので、お時間あれば観てみて下さい(アツいです!)。
 
Any GIven Sunday
Invincible
 
(注1
好きな選手を選んで自分だけのチームを作り、各選手のシーズン中の成績をスコア化し、合計を競うゲームのようです。ファンタシーフットボールが他のスポーツより流行っている理由として、ゲーム数が少ないため頻度がちょうどいい(シーズン中は週1回)ことらしいです。
http://www.fsjsports.com/nfl/rules/intro.xq

2014年9月1日月曜日

Summer Start授業+オリエンテーション

ブログ開始が遅かったせいでこれまで時間軸が遅れておりましたが、何とか明日の秋学期開始前に記事が間に合いました。夏に取った6単位分の授業とオリエンテーションについて簡単にまとめます。ちなみにSummer Startのメンバーは必ず下記の授業を取ることになります。

Statistics (必修科目・3単位)

大学時代、統計学は大の苦手科目でして、不安のあまり日本から参考書を数冊持参しましたが、結局1冊も使わずに単位が取れました。難しい概念をかみ砕いて説明するのがうまい教授に巡り合えたことが幸いしました。MBAでの統計学は、計算うんぬんだけでなく、実社会でどのような概念を使うのが正しいのか、どのようなデータを集める必要があるのか考えることにより重点が置かれていました。ちなみに、答えのない問いへの対処が苦手なことを痛感した授業でもありました(要反省)。

Collaboration Conflict & Negotiation (本来は選択科目・1.5単位)

要するに交渉に関する授業です。(ケースに基づいた)交渉のロールプレイングを同級生と重ねることで、交渉の目標設定、状況分析、戦略などを学ぶ授業なのですが、元々交渉事が得意ではないのに加え、交渉の文化の違い(欧米VSアジア)もありなじめずに苦労しました。やっとなじめたと思ったタイミングで授業が終わってしまい(泣)、唯一消化不良を感じた授業でした。日本人にとってソフト系の授業は難しいとは聞きますが、少なくともこちらの交渉系の授業については英語の運用能力含め、高い壁を感じました。

Management Communication (本来は選択科目・1.5単位)

同じソフト系の授業でも、企業内でのコミュニケーション、特にスピーチ、プレゼンテーションにフォーカスしたこちらの授業は本当に楽しめました。各メンバー、各グループがプレゼンをし、教授がプレゼンに対してフィードバック、コーチングを行う形で授業が進められました。渡米前、1年ほどトーストマスターズで活動していたこともあり、プレゼンテーションへの苦手意識はなかったのですが、立つ際の姿勢、ジェスチャー、話し方など、様々な改善点を授業で発見することが出来ました(特にビデオ撮影で自分の話す姿をチェックしたことは効果大でした)。今後も意識づけを続けないと改善しないのがスピーチの難しいところですが、少なくともそのきっかけを授業でいただけたのは助かります。

・オリエンテーション

合計6日間、簡単にまとめると下記の様な感じです。まさに授業へスムーズに移行するためのオリエンで、MBAで何をするのか、誰と学ぶのか、ということに重点を置いている印象でした。

最初の3日間は各分野のスピーチを聴講する(Expand)。

次の2日間は都市問題(交通事故 or スペース有効活用)への解決策を、グループごとにビデオ形式で提案する(Experiment)。

最終日は就活関連、特に各業界について卒業生、現2年生から話を聞く(Explore)。

もちろんの期間中、毎晩飲み会イベントあり(むしろイベントを扇動する側でした(笑))。

色々とオリエンのtakeawayはあるのですが、の期間中に教授(アントレプレナーセンターの所長)が「Innovation needs indulgency. We have to waste some time.」という言葉を残したのは印象的でした。この言葉の本質をおそらくまだ理解できていないのですが、全くクリエイティブでない側の人間なので、今後各授業のケース、ビジネスコンペなどに関わる度にこの言葉を思い出そうと思います。