2014年12月30日火曜日

2014年フィナーレ

今年最後の投稿です。振り返ると2014年、激動かつ濃密な1年でした。縁あって1月にNYU Stern合格しただけでも素敵なことなのに、MBA各校の日本人同級生と友達になり、多くのNYU Sternの同級生と友達になり、久々のニューヨーク生活を満喫したり、無事にMBA1/4を終えることができたり…、よかったことを挙げるとキリがありません。

親友から薦められてブログを始めたこと、(内容はないですが)今でもブログの更新が続いていることについては、自分にとって今でもびっくりです。ブログを書くことで自分がどのように考えて行動していたか振り返ることができる、そんなアドバイスをかつて受けたことがありますが本当にその通りでした。過去の記事を今になって読むことで新たな発見があったりします。

MBA生活が始まって以降、自分のなかで迷いがあったとき、よくMBAの先輩方のブログを読んでおります。先輩方も似たような悩みを経験され、乗り越えられたことに励まされ、僕も前を向いて戦うことができました。あまり中身のない僕のブログも、いつか同じようにどなたかの助けになることがあればこれほど嬉しいことはありません。

来年は何が自分を待ち受けているのか、自分がどんな記事を投稿しているのかわかりませんが、引き続きマイペースに更新できればと思います。来年もよろしくお願いします!

2014年12月29日月曜日

秋学期の振り返り

ぼちぼち年末に差し掛かってきたので、秋学期の振り返りをしてみます。まとめてみたら反省点の方が多かったですが、僕の場合はこんな感じでした。

・少し自信がついてきた

MBAではマイナーな業界の出身ということもあり、渡米前は授業についていけるか不安でしたが、意外と何とかなってしまったというのが正直な感覚です。これまでのキャリアのなかで自分を相対視する機会がなかったのですが、至らない点が色々見えてきた一方で、自分も捨てたものではないのだなと思えるようになりました。これまで自分の実力と自分への自信が全くバランスしていなかったのですが、少なくともMBA受験前より格段に自分に対して自信を持てるようになりました。この心持ちの変化は僕にとって大きいです。

ちなみにアプリカントの方からマイナーな業界出身でも大丈夫かと質問されることもありますが、人にはない経験を活かせる強みもありますのでプラス思考で考えていいと思います。ただしMBAで学ぶことが新しいことだらけの場合、少なくとも最初の学期は苦労する可能性があると覚悟していいと思います。自分の場合もそうでした。

・スピード不足

特にグループワーク中、即興でアイデアを出すことが苦手で議論しているときに消えている時間帯があったことは反省です。最近気がついたのは、単に慎重に考えすぎているのが原因なのかもしれません。アイデアをブレストする際においては、的外れなことを言ってもローリスクですし、思ったことをとりあえず言ってみるぐらいでちょうどいいかもしれません。もちろんスピードを重視しすぎると論理が甘くなるので、時と場合で使い分ける必要もあるとは思います。

・リスクをもっと取るべし

秋学期を基礎固めの時期と位置付け、色々と手を出すは春休み以降にしようと考えておりましたが、秋学期のうちからもっと色々とチャレンジしてもよかったと思っております。少し順序立てて考えすぎたかもしれません。たしかに基礎を重視するのは間違っていなかったと思いますが、一方で習うより慣れることで覚えることもありますし、次の学期以降はもう少し柔軟に考えて動こうと思っております。

・ニューヨークという立地を活かせていない

必修科目などで精一杯だったので仕方がなかった部分もありますが、ニューヨークでMBA生活を送れる強みをほぼ活かさず秋学期を終えてしまいました。春学期はより実戦により重心の置いた授業も取る予定ですが、それ以外でもニューヨークを活用しないともったいないですし、危機感を持っております。

色々と反省ばかり書きましたが、他の記事で書いてきた収穫もありますし、改めて留学するチャンスを掴めてよかったと思います。周りへの感謝の気持ちを忘れずに春学期も精進できればと思います。

写真はWilliamsburg Bridgeをランニングで渡った帰りです。

2014年12月26日金曜日

就活戦線

すっかり就職活動に関して書くのを忘れておりました。MBAに入学すると、サマーインターンを獲得するための就職活動がすぐに始まります。MBAに入学する大多数の同級生は転職のために来ておりますので、結局のところ就職活動が最重要テーマになります。以下ざっくりですが、就職活動のタイムフレームを書いてみます(銀行・コンサル・マーケティングなどの業界の場合)。Tech系やNon Profit系など一部業界については募集時期、面接時期が少し後ろ倒しになります。

9月以降:学校・クラブ主催の就職対策の説明会開催(対MBA2年生のコーヒーチャット・就活対策開始)
10-11月:企業主催の説明会・コーヒーチャット
11-12月:インターンシップ応募・面接対策
1月以降:面接

特に大変そうなのはファイナンス業界志望の同級生で、10-11月は各企業が主催するイベント(昼休み・夕方以降開催)に出席するために毎日のようにスーツを着ておりました。聞けば、ファイナンス業界のインターンシップの場合、各企業が主催する複数のイベントに必ず参加することが必要で、卒業生へのOB訪問(加えて定期的なコンタクト)もできる限り行った方がいいとのこと(コネ大事?)、とにかく時間的拘束が厳しい感じです。コンサルについてはケース面接のウェートが大きいため、ファイナンス業界比でそこまで時間的拘束はそこまで激しくない印象です。業界によって掛かる負荷に差があります。

一方、日本オフィスでのインターン面接を探す場合、コンサルなど一部企業を除いて11月のボストンキャリアフォーラムが山場になりますので、その時期にピークを持っていくように活動します。基本的にはフィット感を確認する通常タイプの面接が多いのですが、そもそも転職活動や社内選考などを経験していない人にとっては久しぶりの面接になりますので、(苦手意識があればなおさら)油断せずに模擬(モック)面接などを受けた方がいいかもしれません。

話をアメリカに戻します。クリスマスのこの時期、リーティングルームに立ち寄ったところインターナショナルの同級生がちらほらおりました。聞けば、冬休みを返上して来月上旬のファイナンス業界のサマーインターン面接対策の最後の追い込みを掛けているとのこと、ファイナンスやアカウンティングのクラスでカバーできなかった応用レベルを学生クラブが提供しているテキストを使って勉強しているとのことでした。ハングリー精神と言えばいいのか執念と言えばいいのかわかりませんが、文字通り人生を掛けているような気概、すごく刺激になります。

ちなみに昨日はそんな同級生たちとクリスマスディナーをしていたのですが、就職活動の落ち着く春休み以降の話題が中心でした。何して遊ぼうかという話がほとんどでしたが、せっかくのMBA生活、同級生たちと組んで面白いことができないかぼちぼち一緒にブレインストーミングするのもいいかもしれません。

以上、まとまりのない就活関連の記事でした。すでに25日を過ぎてしまったのですが、最後のニューヨークのクリスマス写真、クリスマス仕様のグランドセントラル駅をアップします。

2014年12月22日月曜日

アメリカの大都市に住むということ

スポーツバーでプレミアリーグ観戦(チェルシー VS ストークシティ)しながら記事を書いております。日本でリアルタイムで観戦しようとすると夜更かしマストですが、こちらではお昼からビール飲みながらサッカー観戦ができるのがいいですね。たまにはこんな贅沢もありです。

特にニューヨークに限った話ではないようですが、アメリカの大都市でMBA生活を送る場合、とにかくお金が掛かります。以下ニューヨークと東京を比較してみますが、あくまである私費留学生の一意見ということでお願いします。

まず、日本に比べて住宅費が異様に高いです。特にマンハッタン(NYU周辺)で1DKあたりの部屋で暮らそうと思うと、安くても1,000ドル台後半/月、通常2,000-3,000ドル/月あたりの出費を覚悟しないといけないようです。そのため同級生のなかには、2,000ドル台後半の家賃の部屋を複数人でシェアしたり、家賃を抑えられるクイーンズやブルックリン、ニュージャージー州で暮らしたりしております。ちなみに僕は現在、学生寮の狭い1人部屋(@Union Squares)で暮らしておりますが、それでも家賃は2,000ドル/月以上掛かっております。コスパは悪いですが、同じ建物にジムとTrader's Joe(スーパー)があるので凄く便利です。

外食費に関してはレストラン次第ですが、全体的には東京よりもお金が掛かる印象です。特にアメリカ飯についてはプレートごとの量が東京よりも多い傾向ですが、単価は決して安くないですし、何より注意すべきはアルコール代が高いことです。特にHappy Hour外の時間帯にレストランに行くと、中級レストランでもビール1杯にざっくり7ドル以上掛かる印象です。お金を気にせずガバガバ飲んだ後、請求書を見て驚いたことがあります。そのため、(毎回ではないですが)普段レストランではお酒はたしなむ程度で済ませ、お酒をとにかく飲みたいときは家飲みにすることが多いです。ちなみ日本食レストランは日本に比べるとどうしても単価が高いので、(一応料理もしますし)普段使いではあまり行けないのが正直なところです。

物価についても東京の方が安い印象です。あくまで僕の印象ですが、東京の中級以上のスーパーの価格帯が、ニューヨークで最も安いスーパーの価格帯に一致する気がします。意外だったのが、牛乳の価格が東京よりも高かったことです(略1.4ドル/900ml)。とはいえ、自炊をした方が出費を抑えられるのは間違いないので、多少なり自分の時間が取れるときはスーパーで食材を買い、なるべく自炊するようにしております。ちなみに先日、学期が終わった交換派遣留学の方々から色々と調味料をいただいたので、使い切るためにも自炊の頻度を上げようと思います。

今日こそバーで一杯楽しんでおりますが、とにかくこちらでの生活はお金が掛かるので、スターバックスのコーヒーでさえ贅沢品に思えるこの頃です。

なお、ニューヨークの方が安いのはタクシーぐらいでしょうか。初乗り運賃が東京の1/2以下で、チップを含めても出費が半分強で済む感覚です。特に友達と何人かで移動する際、普段使いでタクシーを使えるのは助かります。

一方で、大都会ならではの魅力があるのも事実です。遊ぶネタに欠くことはないですし、レストランの数や種類も豊富ですし、何よりもチャンスが多いと思います。様々な企業へのアクセスが容易ですし、学校にも有名人が多く立ち寄っていただけるのも地の利のおかげだと感じます。どこに優先順位を置くかによって、大都会(ニューヨークなど)の学校を選ぶべきか決めればいいと思います。

写真は有名なロックフェラーセンターのクリスマスツリーです。

2014年12月18日木曜日

Colbert Report 放送終了

とうとうこの日が来てしまいました。今晩の放送をもって「Colbert Report」が終わってしまいます。

番組をご存じない方に解説しますと、「Colbert Report」はComedy Centralで放送されているバラエティー番組で、Stephen Colbertが演じる保守的なコメンテーターが、皮肉たっぷりに政治やニュースを切るという内容です。エミー賞など各賞の受賞歴をもつ人気番組で、最近ではオバマ大統領に番組コーナーを乗っ取られておりました。インターネットからもエピソードを観られます。


友達に薦められて以来、かれこれ6年以上番組のファンでして、MBA受験中も「The Daily Show」と「Colbert Report」を週末にまとめてチェックすることが数少ない楽しみでした。留学後はなかなか番組を見る時間がなかったのですが、週末にまとめてエピソードをチェックすることがルーティン化していた僕にとって、今回番組が終わることはちょっとした事件なのです。今晩の最後の放送、久々にテレビで観たいと思います。

The Daily Show」もそうですが、この番組の凄いところは単なるバラエティー番組に留まらないことです。「5 Times Stephen Colbert Changed the World」という記事でも紹介されている通りですが、個人的に2点ほどコメントします。

まず、単純にアメリカ国内の政治事情が少しわかるようになりました。政治関連がけっこうネタになるのですが、さすがに6年間見続けておりますので、各党の要職の名前や特徴や政治の動き、背景、文化など色々なことを浅く広く理解できた気がします。インターナショナルの学生がアメリカの政治について詳しくなりたい場合、このようなコメディー番組から入るのはある意味いい手かもしれません。英語力こそ要求されますが、コメディー番組なのでストレスフリーで続けられるのがミソです。

次に、記事でも紹介されている通り、「Colbert Report」を通じてアメリカの選挙の選挙(ファイナンス面)を知ることができました。現在アメリカでは、表向き選挙とは無関係な政治団体、Super Pacが選挙資金集めておりますが、なんと「Colbert Report」では(2012年の大統領選挙に先立つ形で)2011年に番組自らSuper Pacを立ち上げております(Colbert Super Pac。団体の立ち上げ、資金集め、推移を一つ一つ番組で取り上げておりましたが、これが凄くわかりやすく勉強になりました(ちなみにこんなこともやっております)。かつて共和党の大統領選挙に出馬しようとしたこともありましたが、実際に色々とやってみてしまうのはこの番組ならではの凄味だと思います。

Stephen9年間お疲れ様でした。年明けからの「Late Night Show」でのご活躍、期待しております。

そうそう、結局今日の話は単に「Colbert Report」が終わるのが悲しいということだけです(笑)。

写真は度々登場するワシントンスクエアパークです(It's beginning to look a lot like Christmas!)。

2014年12月17日水曜日

冬休みの予定

ようやく今週Final Examが終わりました。まだ試験を受けている同級生もいますが、間もなくNYU Sternも冬休みに突入します。全く実感がないですが、MBA1/4が本当にあっという間に終わってしまいました。

今学期の気づきについては、別記事で改めてまとめたいとも思います。

NYU Sternの冬休み期間は長いようです。今年は2/1まで休みが続きます。同級生の冬休みの過ごし方としましては、クリスマス休暇前後に旅行、もしくは実家に帰り、年明け過ぎまでにはニューヨークに戻って就活(インターン面接)に臨む、そんな流れが多いようです。

一方、僕の場合は残念ながら基本ニューヨークに残りそうです。ケース面接対策を始めるほか、ケースコンペにも2本アプライする予定なのが理由です。コンペの準備(事前予習)の時間も含めるといい感じに忙しくなりそうでして、高稼働のままケースマラソン、リーディングマラソンを続けるという、何とも残念な冬休みを過ごすことになりそうです(僕らしいと言えばらしいですが…)。一昨日と昨日、ニューヨークに来ていた他校の友達とさっそくケース面接ミニ合宿をしておりました。

本当はしばらく観られていなかった「The Daily Show」や「Colbert Report」を12月に一気に観ようかとも思ったのですが、たぶん冬休み中のコマ切れ時間に少しずつ観る感じになりそうです。せめてニューヨークに残る同級生(就活対策で残るインターナショナルの同級生がけっこういます)とご飯に行ければと思っております。

なおケース面接対策については、StrategyMarketingの授業で取り扱った各種フレームワークを復習する機会にもなりますし、春学期以降のケースコンペ、コンサルティングプロジェクトのことも考え、前向きに取り組むつもりです。

写真ですが、先々週からニューヨークもクリスマスっぽい雰囲気になりましたので、モミの木がスーパーで普通に売られていた1コマにしました。

2014年12月13日土曜日

Millions March NYC

昨日の記事関連です。本日全米各地で抗議活動が展開されましたが、ここニューヨークでもデモが開催されました。たまたまド近所のUnion Squareでデモ隊に出くわしましたので、その1コマをシェアします。

2014年12月12日金曜日

Stern Speaks: Student Perspectives on Ferguson and NYC

先日、学生クラブ「Stern Speaks」が主催した「Student Perspectiv​es on Ferguson and NYC」というイベントに参加しました。

今年8月、ミズーリ州ファーガソンで10代のアフリカ系アメリカ人の少年が射殺された事件で逮捕された警察官が先日不起訴処分になったことを受け、全米各地で抗議活動が展開されていますが、このイベントではアメリカの人種差別について学生同士で議論する趣旨で開催されました。イベントではクラスメート含めて3人がアフリカ系アメリカ人として育った体験談や事件に対する見解などについてスピーチし、その後Q&Aを通じて学生間で白熱した議論が展開されました。写真の通り、イベントが開催された定員200人の大教室は満員で立ち見が続出、しかもNYU SternDeanを含め学校側からも多数のメンバーが参加、関心の高さが伺えました。

個人的に印象に残った点についてまとめてみます。

まず、20年前当時に伺った人種差別の体験談(幼少期に5年間アメリカに在住しておりました)と、今回3人のスピーカーが話してくれた体験談の内容があまり変わっていないことに驚きました。20年前当時より薄らいだ感はあるとはいえ、人種差別がアメリカ社会に根深く残っている現状を改めて感じました。参加者からは、「We should first keep the conversation going!」という声が多く上がりましたが、内面に深く刷り込まれた価値観を変えることの難しさを感じた一方で、過去20年間で少なからず前進があったのは、このような活動が根気強く続けられてきた積み重ねがあったからではないかとも感じた次第です。ちなみにある参加者が、「Allyは動的な動詞。アフリカ系以外の人も含めて人種差別の問題を共有し、議論することでAllyできる。」と語っていたことも印象に残っております。

次に印象に残ったことは、ビジネススクールで今回のようなイベントを開催する意味についてです。勉強不足でイベントに参加するまでその趣旨を理解しておりませんでしたが、ビジネススクールの学生の多くは将来の起業家やエグゼクティブの卵でということで、学生が将来雇う側に回る可能性もありますし、より社会に影響を与える経済活動を行う可能性が高いはずです。だからこそビジネススクールの学生が人種差別問題などの社会問題に関心を持ち、議論することに意味がある、今回のイベントにはそのようなメッセージがありました。今年初めてNYU SternでもDiversityに関するケースコンペティションが開催されたこともあり、学校全体としてこのテーマへの関心が高まっております。

期末試験期間中のイベントでしたが、時間を押して参加してよかったです。NYU Sternの同級生がこうした問題に高い関心を持っていることを知る機会になり、よりこのコミュニティーが好きになりました。

最後に、クラスメートのスピーチが秀逸だったことも付け加えさせて下さい。話の構成、アイスブレイク、アイコンタクト、話す姿勢など全体的に素晴らしく、難しいテーマをコミカルかつシリアスに話してくれました。お疲れ様でした!

2014年12月7日日曜日

同級生が受講している秋学期授業(1st Fall)

日本人同級生が秋学期に受講している(かつ僕が受講していない)選択必修科目をまとめました(改めてご協力感謝です!)。僕が受講する授業だけでは情報に限界があるので、ぜひ学期毎にまとめられたらと思います。

Firms & Market(選択必修科目・3単位)

主にミクロ経済学を中心に学ぶ授業のようです。グループワーク、プレゼンテーションが多いので時間が取られる反面、グループワークをガリガリやりたい人にとってはお勧めとのことです。各概念、用語(価格弾力性・均衡点など?)を学べたのは有意義だったという意見が多かったですが、一方で「実社会で使えるの?」という意見もありました(全員が同じように合理的に動けば理論通りになるけど本当に実社会で起こり得るのかという意味)。ある同級生は授業を取るメリットとして、「それは囚人のジレンマの状況だね。」とか言えるようになること?(笑)、と言っていました。ちなみに僕は経済学部で一度学んでいるので、今回は履修免除しました。元々ミクロ経済学が好きでないのと(ピーマンが苦手なのと同じ感覚)、他の科目を学ぶ機会を優先したのも理由です。

Operations Management (選択必修科目・3単位)

同級生からのコメントを以下掲載します。ちなみに僕は春学期に同授業を受講する予定ですが、現地研修の機会が多いバージョンの授業を受講する予定です。かつて仕事でかじっていた分野なので楽しみです。

オペレーションの基本的概念をRiccio教授の小話、楽しいアクティビティを通じて勉強することができます(「Variability is the enemy」が口癖)。彼はコンサルティングでの実務経験があり、直感的に大切なことを教えてくれます。思い出深いゲームは Beer Game MIT Sloan発祥のこのゲームでサプライチェーンの難しさについて学ぶことができます(もちろんゲームの後はピザも待っています)。学校前のHalal Food Cartのオペレーションを40分間ひたすら観察する課題も忘れられません。授業で用いるケースやビデオは少々古いものが多いですが、長年使われてきただけあって非常に密度が濃く勉強になります。週2回の授業であるにも関わらずほぼ毎回課題があるため、負担が大きいものの得るものも大きい授業です。下記の学習内容にあるように内容は多岐に渡るため、重要なポイントを絞って教えてくれるという考え方もできれば、広く浅いという見方もできます。学期の後半は定量的な問題も増えるため、数学が(凄く)苦手な人は消化不良になる可能性もあります。

(学習内容)
Process Flow Analysis
Operations Strategy
Just-in-Time
Aggregate Planning / Forecasting
Quality Management
Statistical Process Control
Services System Quality / Review
Inventory Modeling
Supply Chain Concepts
Queueing Systems Simulation
Optimization
Linear Programming
Project Management

今回の写真です。最近はくもりか雨の日が多いため、あえて色彩のないグレーの世界を載せてみました。
 

2014年12月4日木曜日

Chipotle

今回の留学を機に初めて知った、日本でビジネスを展開していないけど実はアメリカではかなり有名な会社がけっこうあります。全米に展開するメキシカン風ファストフード店、Chipotleものそのうちの1社です。

Chipotleというレストランを知ったのは夏学期直後、当時は辛いもの好きな僕にとってスパイス補給基地という位置づけでしかなかったのですが(笑)、Strategyの授業のグループワークで扱ってから、実に面白い会社であることを知りました。聞いた話ですと、組織(人事)関連の授業でも会社を取り上げることがあるらしく、アメリカのビジネススクールではちょくちょく取り上げられている会社みたいです。

色々と戦略面で興味深いのですが、オペレーションをかじったことのある人間としては、特にDistributionSupply Chainの戦略が印象深かったです。メニューはタコスやライスボールなど数種類で肉やトッピングの組み合わせが自由自在なのが特徴です。しかもメニューをフォーカスし20年間ほぼメニューを増やしていないため、購入する材料の種類を絞ってボリュームディスカウントを狙うことができるほか、材料のストック減、広告費減(期間限定メニューのために広告費を掛ける必要なし)、教育コスト減(新たに増えるメニューに対して社員を教育する必要なし)、など色々といい効果が出ているようです。

Food with Integrity」のプランド力(できる限り新鮮な材料を地産地消する+自然に近い環境で育てられた家畜の肉を使用する)で客単価を引き上げていることなども興味深いのですが、何よりも個人的に凄いと思うのが、メニューを絞る戦略を20年間続けてきたことだと思います。(ビール会社の期間限定ビールではないですが)普通ですとメニューを絞り続ける勇気がなく、どこかで違うメニューを取り入れたくなる気がします。そんなわけでChipotle、秋学期で最も残った会社になりました。

非常にベーシックな話ですが、ビジネススクールでこうした各業界の事例に色々と触れられる(ケースの場合はさらに今度どのような戦略を取るか自分なりに判断する)ことも、限られた市場でしか仕事をしたことのないメーカー出身の僕にとってはプラスだと思っています。成功事例、失敗事例の引き出し、ケース内での意思決定の積み重ねが頭の片隅に残ることでさえも、間違いなく将来仕事をする上で財産になりそうです。

2014年12月3日水曜日

ビール事情

本当にあっという間に渡米6ヶ月目を迎えてしまいました。来週から期末テスト期間に突入するため、最近は同級生に会うと冬休みの過ごし方が話題になります。
 
アメリカでの生活で1つ嬉しい誤算(運の尽き?)があります。アメリカのビールが意外においしいことです。Brooklyn Breweryをはじめ、様々な種類のクラフトビールが小瓶でスーパーで販売されておりまして、それぞれ味が個性的で飲み比べるのが楽しいのです。クラフトビールの種類が豊富なのには渡米当時、本当に驚きました。バーに行けばこれらのクラフトビールをドラフトで飲めるのも、ビール党にとっては嬉しい限りです。もちろん一部、「あれ?」と思うような味もあるのですが、それだけバラエティーが豊富で味に幅があることの裏返しかもしれませんね。明らかに渡米後、ビールを飲む量が増えています。

(ちなみにBrooklyn Breweryでは工場見学ができるそうです。ぜひどなたかと行ってみたいです。)

ちなみに今回の留学に限らず、新しい土地に住むとき、できる限りローカルの味を満喫するようにしています。元々日本食にあまり執着しないこともありますが、せっかくの異国での生活をよりエンジョイしたいのです(バックパッカーだったことも影響しているかもしれませんね)
 
とはいえ、最近アメリカビールのネタが尽きてきたので、最近はヒューガルデンビールやシメイビールなど、ベルギービールのお世話になることが多いです(こちらではベルギービールがスーパーで簡単に手に入ることも嬉しい誤算です)。また、East Villageなどではドイツビール(写真)など手に入りにくいビールも調達できることも最近わかったので、こちらにいるうちに色々試したいと思います。
 
ただの飲んだくれの記事でした。