2016年5月30日月曜日

結局アメリカとは何か

申し訳ございません。更新が滞っているうちに卒業してしまいました。急いで卒業までにしたためる予定だった記事を複数アップ致します。

以下の内容はアメリカ人の友人とサシ飲みしたときの話と気づきを後日まとめたものですので、話半分で読んでください。

ニューヨークでMBA生活を送っておりますと、ニューヨークはアメリカのなかでも異質な都市であることを、ふとしたときに実感することがあります。(特にマンハッタンのなかで暮らしておりますと)車なしで生活が成り立ちますし、物価、不動産代が高いですし、メディア、金融、ラグジュアリー系のビジネスの中心地ですし、他の都市よりも明らかに人種のダイバーシティ―が広いですし、そもそも公園を除くとコンクリートジャングルですし…、といった具合です。例えばバスでニューアーク空港に向かう途中、トンネルを抜けてニュージャージー州に入るときでさえ、大げさかもしれませんが違う世界に入った感覚に陥ることがあるのです。

そんな話を先日、サシ飲みしたアメリカ人の同級生にぶつけてみました。ニューヨークという特殊な場所に住んでいると、アメリカについて理解できないままなのではないかと聞いてみたのです。

これまでアメリカ各地を転々としてきた彼の答えはこうでした。そもそもアメリカという国は広く、地域によって多様性があるので一緒くたにすることは難しいのと、アメリカ各地域が「自分たちの住む地域こそ典型的なアメリカだ」と考えるメンタリティーがあるので、アメリカっぽいことを定義するのは難しいそうです。アメリカが独立したときの13州だけで考えても、(分け方にもよりますが)ニューヨーク州の地域、ボストン州、周辺各州を含めた地域、ペンシルベニア州(この州も西と東で文化が異なるそうです)の地域、ワシントンDC周辺の地域で分けることができます。細かい話は失念してしまいましたが、各地域の文化、経済的な特徴は大きく異なりますし、構成される人種、各地域が抱えている課題も異なります。彼の話を聞いておりますと、暗にアメリカという国を一括りに考えなくてもいいのではないかと言っている様に聞こえました。

一方で改めて会話を振り返ると気がついたことがあります。僕が日本について聞かれたとき、おそらく同じような回答をするかもしれないということでした。例えば日本に長く暮らしておりますと、東京と大阪の違いはもちろん、東京から新幹線を使えば2時間以内で行ける名古屋、静岡、長野の違いも感覚的にイメージしやすいと思います。一方、Japan Trekで初めてきた同級生の場合、そもそも日本に関するバックグラウンドがないため、僕らが気づくような違いを拾うのはハードルが高かったりするのではないでしょうか。今思うとおそらくそれと同じようなことが僕に起こっていたと思われます。僕も通算7年間のアメリカ在住経験がありますが、ニューヨーク州でしか暮らしたことがありません。他のアメリカ地域についてのバックグラウンドをよく知らないこと、そのためアメリカ人に比べると地域性の違いに気がつきにくいこと、おそらくそのあたりが理由なのではないかと考えます。

以上の話をまとめますと、そもそもアメリカという国は地域によって多様性に富んでおり、一括りしづらい一方で、留学の2年間、同じ地域に住むだけではアメリカ各地の多様性、アメリカについての細かい地域差を理解することも難しそうです。少なくとも留学期間の間だけでは解けない問いだと自分では結論づけました。

心のモヤモヤを解いてくれた同級生には感謝です。写真はメトロポリタン美物館の一角です。