2015年4月16日木曜日

コンサルティングプロジェクト中間報告

以前にも少し書きましたが、今学期、Strategy With a Social Purposeというコンサルティングプロジェクトの授業を受講しております。今回は授業の中間報告をしたいと思います。

本授業はそもそも今学期から始まった実験的な授業で、ニューヨークを地盤にする従業員100人未満のNGOを対象にコンサルティングプロジェクトを行い、世の中にインパクトを実際に残してしまうことを目的に立ち上げられました。実際に教室に集まる週は半分弱、残りの週は実際にクライアントと会ったりグループで活動する時間に充てられています。本授業が通常のコンサルティングプロジェクトと違うのは、①そもそもクライアントを自分たちで探すこと、②クライアントに対して提案を行う(レコメンデーション)するだけでなく解決策を実行支援する(エクセキューション)こと、以上の2点が挙げられます。

通常のコンサルティングプロジェクトの場合、クライアントの企業もしくは団体があらかじめ決まっているため、クライアント側が学生側に対して成果を出すことを初めから期待されているケースが多いのではないかと思いますが、今回の授業の場合はそもそもクライアント候補先にコンサルティングをさせてもらうことを交渉することから始めなければなりませんでした(本来のコンサルティング業界の仕事と比較すると少々変則かもしれません)。また、実行支援も視野に入れなければならないため、(よくあるMBAの授業でプレゼンテーションをする際の提案内容ではないですが)実現性の低い、もしくは具体性に欠けるような策まで含めてあれこれ提案して言い逃げすることはできません。限られた時間で実現可能な、具体的な提案内容にする必要があります。

ちなみに通常の選択授業で何コマか使ってクライアントへコンサルティングを行う場合はともかく、通常コンサルティングプロジェクトを取ろうとする場合、学生の人が高いため選考を通過する必要があるのですが、今回は実験的な授業だったので運よく選考なしで受講できてしまいました(Stern Consulting CorpsStern Signiture Projectsを受講しようとするとそうもいきません)。実行支援までしっかり行うコンサルティングプロジェクトは学校でもあまりないため(通常は提案だけして終了)、そういう意味でも貴重なチャンスをつかむことができました。

僕のグループは、(猫が増えすぎないよう)野生の猫の去勢を行う地域のボランティアを育成、支援する動物愛護団体をコンサルティング先として選びました。プロジェクトの内容としては、ある地域の野生の猫の去勢活動のプロジェクト立ち上げを支援することです。これまでボランティアの教育、支援を行ってきた団体が初めて去勢活動を自ら主宰することになったのですが、実際に限られた予算をどのように最大化すべきか、助けを求められたわけです。

先々週末にレコメンデーションが無事に終わり、現在は実行支援を進めているところです。グループからは、去勢活動のプロジェクト立ち上げに先立って地域コミュニティーとの関係づくりと活動のマーケティング(ブランド化)の準備を進めること(ロゴの入ったベストやバナーの作成)、加えて去勢活動のプロジェクトのキックオフイベント、新規ボランティアの去勢活動の教育イベント(去勢活動の見学会)などを盛り込むことで活動を盛り上げることなどを提案しました。提案内容のうち半分程度ヒットすることを見込んでおりましたが、提案内容が全部承認されてしまうまさかの展開になり(ありがたい話ですが完全に誤算です)、実行支援が少してんてこ舞いになっている、そんな状況です。せめて巻き込んでしまった団体に少しでもお返しができるよう、学期が終わるまでできる限りのことをしたいと思います。

写真は先週日曜日にBrooklyn BridgeManhattan Bridgeをランニングで渡ったときのものです。先週末は春らしいポカポカした天気になり、公園やレストランで休日を楽しむ人が大勢おりました。少し前にインド人の同級生とした、「欧米人が夏のバカンスに出掛けてビーチで日光浴を楽しむ意味がよくわからなかったけど日の指さないニューヨークの冬を経験して意味がわかるようになった。」という話を思い出してしまいました(笑)。



 
 

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