2014年12月30日火曜日

2014年フィナーレ

今年最後の投稿です。振り返ると2014年、激動かつ濃密な1年でした。縁あって1月にNYU Stern合格しただけでも素敵なことなのに、MBA各校の日本人同級生と友達になり、多くのNYU Sternの同級生と友達になり、久々のニューヨーク生活を満喫したり、無事にMBA1/4を終えることができたり…、よかったことを挙げるとキリがありません。

親友から薦められてブログを始めたこと、(内容はないですが)今でもブログの更新が続いていることについては、自分にとって今でもびっくりです。ブログを書くことで自分がどのように考えて行動していたか振り返ることができる、そんなアドバイスをかつて受けたことがありますが本当にその通りでした。過去の記事を今になって読むことで新たな発見があったりします。

MBA生活が始まって以降、自分のなかで迷いがあったとき、よくMBAの先輩方のブログを読んでおります。先輩方も似たような悩みを経験され、乗り越えられたことに励まされ、僕も前を向いて戦うことができました。あまり中身のない僕のブログも、いつか同じようにどなたかの助けになることがあればこれほど嬉しいことはありません。

来年は何が自分を待ち受けているのか、自分がどんな記事を投稿しているのかわかりませんが、引き続きマイペースに更新できればと思います。来年もよろしくお願いします!

2014年12月29日月曜日

秋学期の振り返り

ぼちぼち年末に差し掛かってきたので、秋学期の振り返りをしてみます。まとめてみたら反省点の方が多かったですが、僕の場合はこんな感じでした。

・少し自信がついてきた

MBAではマイナーな業界の出身ということもあり、渡米前は授業についていけるか不安でしたが、意外と何とかなってしまったというのが正直な感覚です。これまでのキャリアのなかで自分を相対視する機会がなかったのですが、至らない点が色々見えてきた一方で、自分も捨てたものではないのだなと思えるようになりました。これまで自分の実力と自分への自信が全くバランスしていなかったのですが、少なくともMBA受験前より格段に自分に対して自信を持てるようになりました。この心持ちの変化は僕にとって大きいです。

ちなみにアプリカントの方からマイナーな業界出身でも大丈夫かと質問されることもありますが、人にはない経験を活かせる強みもありますのでプラス思考で考えていいと思います。ただしMBAで学ぶことが新しいことだらけの場合、少なくとも最初の学期は苦労する可能性があると覚悟していいと思います。自分の場合もそうでした。

・スピード不足

特にグループワーク中、即興でアイデアを出すことが苦手で議論しているときに消えている時間帯があったことは反省です。最近気がついたのは、単に慎重に考えすぎているのが原因なのかもしれません。アイデアをブレストする際においては、的外れなことを言ってもローリスクですし、思ったことをとりあえず言ってみるぐらいでちょうどいいかもしれません。もちろんスピードを重視しすぎると論理が甘くなるので、時と場合で使い分ける必要もあるとは思います。

・リスクをもっと取るべし

秋学期を基礎固めの時期と位置付け、色々と手を出すは春休み以降にしようと考えておりましたが、秋学期のうちからもっと色々とチャレンジしてもよかったと思っております。少し順序立てて考えすぎたかもしれません。たしかに基礎を重視するのは間違っていなかったと思いますが、一方で習うより慣れることで覚えることもありますし、次の学期以降はもう少し柔軟に考えて動こうと思っております。

・ニューヨークという立地を活かせていない

必修科目などで精一杯だったので仕方がなかった部分もありますが、ニューヨークでMBA生活を送れる強みをほぼ活かさず秋学期を終えてしまいました。春学期はより実戦により重心の置いた授業も取る予定ですが、それ以外でもニューヨークを活用しないともったいないですし、危機感を持っております。

色々と反省ばかり書きましたが、他の記事で書いてきた収穫もありますし、改めて留学するチャンスを掴めてよかったと思います。周りへの感謝の気持ちを忘れずに春学期も精進できればと思います。

写真はWilliamsburg Bridgeをランニングで渡った帰りです。

2014年12月26日金曜日

就活戦線

すっかり就職活動に関して書くのを忘れておりました。MBAに入学すると、サマーインターンを獲得するための就職活動がすぐに始まります。MBAに入学する大多数の同級生は転職のために来ておりますので、結局のところ就職活動が最重要テーマになります。以下ざっくりですが、就職活動のタイムフレームを書いてみます(銀行・コンサル・マーケティングなどの業界の場合)。Tech系やNon Profit系など一部業界については募集時期、面接時期が少し後ろ倒しになります。

9月以降:学校・クラブ主催の就職対策の説明会開催(対MBA2年生のコーヒーチャット・就活対策開始)
10-11月:企業主催の説明会・コーヒーチャット
11-12月:インターンシップ応募・面接対策
1月以降:面接

特に大変そうなのはファイナンス業界志望の同級生で、10-11月は各企業が主催するイベント(昼休み・夕方以降開催)に出席するために毎日のようにスーツを着ておりました。聞けば、ファイナンス業界のインターンシップの場合、各企業が主催する複数のイベントに必ず参加することが必要で、卒業生へのOB訪問(加えて定期的なコンタクト)もできる限り行った方がいいとのこと(コネ大事?)、とにかく時間的拘束が厳しい感じです。コンサルについてはケース面接のウェートが大きいため、ファイナンス業界比でそこまで時間的拘束はそこまで激しくない印象です。業界によって掛かる負荷に差があります。

一方、日本オフィスでのインターン面接を探す場合、コンサルなど一部企業を除いて11月のボストンキャリアフォーラムが山場になりますので、その時期にピークを持っていくように活動します。基本的にはフィット感を確認する通常タイプの面接が多いのですが、そもそも転職活動や社内選考などを経験していない人にとっては久しぶりの面接になりますので、(苦手意識があればなおさら)油断せずに模擬(モック)面接などを受けた方がいいかもしれません。

話をアメリカに戻します。クリスマスのこの時期、リーティングルームに立ち寄ったところインターナショナルの同級生がちらほらおりました。聞けば、冬休みを返上して来月上旬のファイナンス業界のサマーインターン面接対策の最後の追い込みを掛けているとのこと、ファイナンスやアカウンティングのクラスでカバーできなかった応用レベルを学生クラブが提供しているテキストを使って勉強しているとのことでした。ハングリー精神と言えばいいのか執念と言えばいいのかわかりませんが、文字通り人生を掛けているような気概、すごく刺激になります。

ちなみに昨日はそんな同級生たちとクリスマスディナーをしていたのですが、就職活動の落ち着く春休み以降の話題が中心でした。何して遊ぼうかという話がほとんどでしたが、せっかくのMBA生活、同級生たちと組んで面白いことができないかぼちぼち一緒にブレインストーミングするのもいいかもしれません。

以上、まとまりのない就活関連の記事でした。すでに25日を過ぎてしまったのですが、最後のニューヨークのクリスマス写真、クリスマス仕様のグランドセントラル駅をアップします。

2014年12月22日月曜日

アメリカの大都市に住むということ

スポーツバーでプレミアリーグ観戦(チェルシー VS ストークシティ)しながら記事を書いております。日本でリアルタイムで観戦しようとすると夜更かしマストですが、こちらではお昼からビール飲みながらサッカー観戦ができるのがいいですね。たまにはこんな贅沢もありです。

特にニューヨークに限った話ではないようですが、アメリカの大都市でMBA生活を送る場合、とにかくお金が掛かります。以下ニューヨークと東京を比較してみますが、あくまである私費留学生の一意見ということでお願いします。

まず、日本に比べて住宅費が異様に高いです。特にマンハッタン(NYU周辺)で1DKあたりの部屋で暮らそうと思うと、安くても1,000ドル台後半/月、通常2,000-3,000ドル/月あたりの出費を覚悟しないといけないようです。そのため同級生のなかには、2,000ドル台後半の家賃の部屋を複数人でシェアしたり、家賃を抑えられるクイーンズやブルックリン、ニュージャージー州で暮らしたりしております。ちなみに僕は現在、学生寮の狭い1人部屋(@Union Squares)で暮らしておりますが、それでも家賃は2,000ドル/月以上掛かっております。コスパは悪いですが、同じ建物にジムとTrader's Joe(スーパー)があるので凄く便利です。

外食費に関してはレストラン次第ですが、全体的には東京よりもお金が掛かる印象です。特にアメリカ飯についてはプレートごとの量が東京よりも多い傾向ですが、単価は決して安くないですし、何より注意すべきはアルコール代が高いことです。特にHappy Hour外の時間帯にレストランに行くと、中級レストランでもビール1杯にざっくり7ドル以上掛かる印象です。お金を気にせずガバガバ飲んだ後、請求書を見て驚いたことがあります。そのため、(毎回ではないですが)普段レストランではお酒はたしなむ程度で済ませ、お酒をとにかく飲みたいときは家飲みにすることが多いです。ちなみ日本食レストランは日本に比べるとどうしても単価が高いので、(一応料理もしますし)普段使いではあまり行けないのが正直なところです。

物価についても東京の方が安い印象です。あくまで僕の印象ですが、東京の中級以上のスーパーの価格帯が、ニューヨークで最も安いスーパーの価格帯に一致する気がします。意外だったのが、牛乳の価格が東京よりも高かったことです(略1.4ドル/900ml)。とはいえ、自炊をした方が出費を抑えられるのは間違いないので、多少なり自分の時間が取れるときはスーパーで食材を買い、なるべく自炊するようにしております。ちなみに先日、学期が終わった交換派遣留学の方々から色々と調味料をいただいたので、使い切るためにも自炊の頻度を上げようと思います。

今日こそバーで一杯楽しんでおりますが、とにかくこちらでの生活はお金が掛かるので、スターバックスのコーヒーでさえ贅沢品に思えるこの頃です。

なお、ニューヨークの方が安いのはタクシーぐらいでしょうか。初乗り運賃が東京の1/2以下で、チップを含めても出費が半分強で済む感覚です。特に友達と何人かで移動する際、普段使いでタクシーを使えるのは助かります。

一方で、大都会ならではの魅力があるのも事実です。遊ぶネタに欠くことはないですし、レストランの数や種類も豊富ですし、何よりもチャンスが多いと思います。様々な企業へのアクセスが容易ですし、学校にも有名人が多く立ち寄っていただけるのも地の利のおかげだと感じます。どこに優先順位を置くかによって、大都会(ニューヨークなど)の学校を選ぶべきか決めればいいと思います。

写真は有名なロックフェラーセンターのクリスマスツリーです。

2014年12月18日木曜日

Colbert Report 放送終了

とうとうこの日が来てしまいました。今晩の放送をもって「Colbert Report」が終わってしまいます。

番組をご存じない方に解説しますと、「Colbert Report」はComedy Centralで放送されているバラエティー番組で、Stephen Colbertが演じる保守的なコメンテーターが、皮肉たっぷりに政治やニュースを切るという内容です。エミー賞など各賞の受賞歴をもつ人気番組で、最近ではオバマ大統領に番組コーナーを乗っ取られておりました。インターネットからもエピソードを観られます。


友達に薦められて以来、かれこれ6年以上番組のファンでして、MBA受験中も「The Daily Show」と「Colbert Report」を週末にまとめてチェックすることが数少ない楽しみでした。留学後はなかなか番組を見る時間がなかったのですが、週末にまとめてエピソードをチェックすることがルーティン化していた僕にとって、今回番組が終わることはちょっとした事件なのです。今晩の最後の放送、久々にテレビで観たいと思います。

The Daily Show」もそうですが、この番組の凄いところは単なるバラエティー番組に留まらないことです。「5 Times Stephen Colbert Changed the World」という記事でも紹介されている通りですが、個人的に2点ほどコメントします。

まず、単純にアメリカ国内の政治事情が少しわかるようになりました。政治関連がけっこうネタになるのですが、さすがに6年間見続けておりますので、各党の要職の名前や特徴や政治の動き、背景、文化など色々なことを浅く広く理解できた気がします。インターナショナルの学生がアメリカの政治について詳しくなりたい場合、このようなコメディー番組から入るのはある意味いい手かもしれません。英語力こそ要求されますが、コメディー番組なのでストレスフリーで続けられるのがミソです。

次に、記事でも紹介されている通り、「Colbert Report」を通じてアメリカの選挙の選挙(ファイナンス面)を知ることができました。現在アメリカでは、表向き選挙とは無関係な政治団体、Super Pacが選挙資金集めておりますが、なんと「Colbert Report」では(2012年の大統領選挙に先立つ形で)2011年に番組自らSuper Pacを立ち上げております(Colbert Super Pac。団体の立ち上げ、資金集め、推移を一つ一つ番組で取り上げておりましたが、これが凄くわかりやすく勉強になりました(ちなみにこんなこともやっております)。かつて共和党の大統領選挙に出馬しようとしたこともありましたが、実際に色々とやってみてしまうのはこの番組ならではの凄味だと思います。

Stephen9年間お疲れ様でした。年明けからの「Late Night Show」でのご活躍、期待しております。

そうそう、結局今日の話は単に「Colbert Report」が終わるのが悲しいということだけです(笑)。

写真は度々登場するワシントンスクエアパークです(It's beginning to look a lot like Christmas!)。

2014年12月17日水曜日

冬休みの予定

ようやく今週Final Examが終わりました。まだ試験を受けている同級生もいますが、間もなくNYU Sternも冬休みに突入します。全く実感がないですが、MBA1/4が本当にあっという間に終わってしまいました。

今学期の気づきについては、別記事で改めてまとめたいとも思います。

NYU Sternの冬休み期間は長いようです。今年は2/1まで休みが続きます。同級生の冬休みの過ごし方としましては、クリスマス休暇前後に旅行、もしくは実家に帰り、年明け過ぎまでにはニューヨークに戻って就活(インターン面接)に臨む、そんな流れが多いようです。

一方、僕の場合は残念ながら基本ニューヨークに残りそうです。ケース面接対策を始めるほか、ケースコンペにも2本アプライする予定なのが理由です。コンペの準備(事前予習)の時間も含めるといい感じに忙しくなりそうでして、高稼働のままケースマラソン、リーディングマラソンを続けるという、何とも残念な冬休みを過ごすことになりそうです(僕らしいと言えばらしいですが…)。一昨日と昨日、ニューヨークに来ていた他校の友達とさっそくケース面接ミニ合宿をしておりました。

本当はしばらく観られていなかった「The Daily Show」や「Colbert Report」を12月に一気に観ようかとも思ったのですが、たぶん冬休み中のコマ切れ時間に少しずつ観る感じになりそうです。せめてニューヨークに残る同級生(就活対策で残るインターナショナルの同級生がけっこういます)とご飯に行ければと思っております。

なおケース面接対策については、StrategyMarketingの授業で取り扱った各種フレームワークを復習する機会にもなりますし、春学期以降のケースコンペ、コンサルティングプロジェクトのことも考え、前向きに取り組むつもりです。

写真ですが、先々週からニューヨークもクリスマスっぽい雰囲気になりましたので、モミの木がスーパーで普通に売られていた1コマにしました。

2014年12月13日土曜日

Millions March NYC

昨日の記事関連です。本日全米各地で抗議活動が展開されましたが、ここニューヨークでもデモが開催されました。たまたまド近所のUnion Squareでデモ隊に出くわしましたので、その1コマをシェアします。

2014年12月12日金曜日

Stern Speaks: Student Perspectives on Ferguson and NYC

先日、学生クラブ「Stern Speaks」が主催した「Student Perspectiv​es on Ferguson and NYC」というイベントに参加しました。

今年8月、ミズーリ州ファーガソンで10代のアフリカ系アメリカ人の少年が射殺された事件で逮捕された警察官が先日不起訴処分になったことを受け、全米各地で抗議活動が展開されていますが、このイベントではアメリカの人種差別について学生同士で議論する趣旨で開催されました。イベントではクラスメート含めて3人がアフリカ系アメリカ人として育った体験談や事件に対する見解などについてスピーチし、その後Q&Aを通じて学生間で白熱した議論が展開されました。写真の通り、イベントが開催された定員200人の大教室は満員で立ち見が続出、しかもNYU SternDeanを含め学校側からも多数のメンバーが参加、関心の高さが伺えました。

個人的に印象に残った点についてまとめてみます。

まず、20年前当時に伺った人種差別の体験談(幼少期に5年間アメリカに在住しておりました)と、今回3人のスピーカーが話してくれた体験談の内容があまり変わっていないことに驚きました。20年前当時より薄らいだ感はあるとはいえ、人種差別がアメリカ社会に根深く残っている現状を改めて感じました。参加者からは、「We should first keep the conversation going!」という声が多く上がりましたが、内面に深く刷り込まれた価値観を変えることの難しさを感じた一方で、過去20年間で少なからず前進があったのは、このような活動が根気強く続けられてきた積み重ねがあったからではないかとも感じた次第です。ちなみにある参加者が、「Allyは動的な動詞。アフリカ系以外の人も含めて人種差別の問題を共有し、議論することでAllyできる。」と語っていたことも印象に残っております。

次に印象に残ったことは、ビジネススクールで今回のようなイベントを開催する意味についてです。勉強不足でイベントに参加するまでその趣旨を理解しておりませんでしたが、ビジネススクールの学生の多くは将来の起業家やエグゼクティブの卵でということで、学生が将来雇う側に回る可能性もありますし、より社会に影響を与える経済活動を行う可能性が高いはずです。だからこそビジネススクールの学生が人種差別問題などの社会問題に関心を持ち、議論することに意味がある、今回のイベントにはそのようなメッセージがありました。今年初めてNYU SternでもDiversityに関するケースコンペティションが開催されたこともあり、学校全体としてこのテーマへの関心が高まっております。

期末試験期間中のイベントでしたが、時間を押して参加してよかったです。NYU Sternの同級生がこうした問題に高い関心を持っていることを知る機会になり、よりこのコミュニティーが好きになりました。

最後に、クラスメートのスピーチが秀逸だったことも付け加えさせて下さい。話の構成、アイスブレイク、アイコンタクト、話す姿勢など全体的に素晴らしく、難しいテーマをコミカルかつシリアスに話してくれました。お疲れ様でした!

2014年12月7日日曜日

同級生が受講している秋学期授業(1st Fall)

日本人同級生が秋学期に受講している(かつ僕が受講していない)選択必修科目をまとめました(改めてご協力感謝です!)。僕が受講する授業だけでは情報に限界があるので、ぜひ学期毎にまとめられたらと思います。

Firms & Market(選択必修科目・3単位)

主にミクロ経済学を中心に学ぶ授業のようです。グループワーク、プレゼンテーションが多いので時間が取られる反面、グループワークをガリガリやりたい人にとってはお勧めとのことです。各概念、用語(価格弾力性・均衡点など?)を学べたのは有意義だったという意見が多かったですが、一方で「実社会で使えるの?」という意見もありました(全員が同じように合理的に動けば理論通りになるけど本当に実社会で起こり得るのかという意味)。ある同級生は授業を取るメリットとして、「それは囚人のジレンマの状況だね。」とか言えるようになること?(笑)、と言っていました。ちなみに僕は経済学部で一度学んでいるので、今回は履修免除しました。元々ミクロ経済学が好きでないのと(ピーマンが苦手なのと同じ感覚)、他の科目を学ぶ機会を優先したのも理由です。

Operations Management (選択必修科目・3単位)

同級生からのコメントを以下掲載します。ちなみに僕は春学期に同授業を受講する予定ですが、現地研修の機会が多いバージョンの授業を受講する予定です。かつて仕事でかじっていた分野なので楽しみです。

オペレーションの基本的概念をRiccio教授の小話、楽しいアクティビティを通じて勉強することができます(「Variability is the enemy」が口癖)。彼はコンサルティングでの実務経験があり、直感的に大切なことを教えてくれます。思い出深いゲームは Beer Game MIT Sloan発祥のこのゲームでサプライチェーンの難しさについて学ぶことができます(もちろんゲームの後はピザも待っています)。学校前のHalal Food Cartのオペレーションを40分間ひたすら観察する課題も忘れられません。授業で用いるケースやビデオは少々古いものが多いですが、長年使われてきただけあって非常に密度が濃く勉強になります。週2回の授業であるにも関わらずほぼ毎回課題があるため、負担が大きいものの得るものも大きい授業です。下記の学習内容にあるように内容は多岐に渡るため、重要なポイントを絞って教えてくれるという考え方もできれば、広く浅いという見方もできます。学期の後半は定量的な問題も増えるため、数学が(凄く)苦手な人は消化不良になる可能性もあります。

(学習内容)
Process Flow Analysis
Operations Strategy
Just-in-Time
Aggregate Planning / Forecasting
Quality Management
Statistical Process Control
Services System Quality / Review
Inventory Modeling
Supply Chain Concepts
Queueing Systems Simulation
Optimization
Linear Programming
Project Management

今回の写真です。最近はくもりか雨の日が多いため、あえて色彩のないグレーの世界を載せてみました。
 

2014年12月4日木曜日

Chipotle

今回の留学を機に初めて知った、日本でビジネスを展開していないけど実はアメリカではかなり有名な会社がけっこうあります。全米に展開するメキシカン風ファストフード店、Chipotleものそのうちの1社です。

Chipotleというレストランを知ったのは夏学期直後、当時は辛いもの好きな僕にとってスパイス補給基地という位置づけでしかなかったのですが(笑)、Strategyの授業のグループワークで扱ってから、実に面白い会社であることを知りました。聞いた話ですと、組織(人事)関連の授業でも会社を取り上げることがあるらしく、アメリカのビジネススクールではちょくちょく取り上げられている会社みたいです。

色々と戦略面で興味深いのですが、オペレーションをかじったことのある人間としては、特にDistributionSupply Chainの戦略が印象深かったです。メニューはタコスやライスボールなど数種類で肉やトッピングの組み合わせが自由自在なのが特徴です。しかもメニューをフォーカスし20年間ほぼメニューを増やしていないため、購入する材料の種類を絞ってボリュームディスカウントを狙うことができるほか、材料のストック減、広告費減(期間限定メニューのために広告費を掛ける必要なし)、教育コスト減(新たに増えるメニューに対して社員を教育する必要なし)、など色々といい効果が出ているようです。

Food with Integrity」のプランド力(できる限り新鮮な材料を地産地消する+自然に近い環境で育てられた家畜の肉を使用する)で客単価を引き上げていることなども興味深いのですが、何よりも個人的に凄いと思うのが、メニューを絞る戦略を20年間続けてきたことだと思います。(ビール会社の期間限定ビールではないですが)普通ですとメニューを絞り続ける勇気がなく、どこかで違うメニューを取り入れたくなる気がします。そんなわけでChipotle、秋学期で最も残った会社になりました。

非常にベーシックな話ですが、ビジネススクールでこうした各業界の事例に色々と触れられる(ケースの場合はさらに今度どのような戦略を取るか自分なりに判断する)ことも、限られた市場でしか仕事をしたことのないメーカー出身の僕にとってはプラスだと思っています。成功事例、失敗事例の引き出し、ケース内での意思決定の積み重ねが頭の片隅に残ることでさえも、間違いなく将来仕事をする上で財産になりそうです。

2014年12月3日水曜日

ビール事情

本当にあっという間に渡米6ヶ月目を迎えてしまいました。来週から期末テスト期間に突入するため、最近は同級生に会うと冬休みの過ごし方が話題になります。
 
アメリカでの生活で1つ嬉しい誤算(運の尽き?)があります。アメリカのビールが意外においしいことです。Brooklyn Breweryをはじめ、様々な種類のクラフトビールが小瓶でスーパーで販売されておりまして、それぞれ味が個性的で飲み比べるのが楽しいのです。クラフトビールの種類が豊富なのには渡米当時、本当に驚きました。バーに行けばこれらのクラフトビールをドラフトで飲めるのも、ビール党にとっては嬉しい限りです。もちろん一部、「あれ?」と思うような味もあるのですが、それだけバラエティーが豊富で味に幅があることの裏返しかもしれませんね。明らかに渡米後、ビールを飲む量が増えています。

(ちなみにBrooklyn Breweryでは工場見学ができるそうです。ぜひどなたかと行ってみたいです。)

ちなみに今回の留学に限らず、新しい土地に住むとき、できる限りローカルの味を満喫するようにしています。元々日本食にあまり執着しないこともありますが、せっかくの異国での生活をよりエンジョイしたいのです(バックパッカーだったことも影響しているかもしれませんね)
 
とはいえ、最近アメリカビールのネタが尽きてきたので、最近はヒューガルデンビールやシメイビールなど、ベルギービールのお世話になることが多いです(こちらではベルギービールがスーパーで簡単に手に入ることも嬉しい誤算です)。また、East Villageなどではドイツビール(写真)など手に入りにくいビールも調達できることも最近わかったので、こちらにいるうちに色々試したいと思います。
 
ただの飲んだくれの記事でした。
 

2014年11月29日土曜日

交換派遣留学が気になる

2週間弱前ですが、NYU へ交換派遣留学中のMBAの先輩方と飲む機会がありました。自分にとっては当たり前になっていた、米国MBAに行く意味を含めて改めて考えるきっかけになりそうです(ありがとうございました!)。
 
とにかく印象的だったのは、NYUに来て最も良かったこととして、アメリカ中心の物の見方、アメリカのビジネス中心で物事を考えるのが新鮮なだということを挙げたことでした。例えば「Business Drivers – Industry」という、アメリカの産業毎の主要企業の分析を行う授業では、毎回宿題としてグループごとに企業をアサインされてレポート(財務分析・戦略・市場など)を書くみたいですが、異なる会計基準(GAAP vs IFRS)、同じファクトに対する分析、考え方の違い、(そもそもの話)米国の産業のラインアップなど、授業だけでも学ぶことが多く有意義だと仰ってました。
 
もう一つ印象的だったことは、(当たり前の話かもしれませんが)学校のロケーションによってどうして地域性が出る話です。例えばアジアのMBAの場合、(HBSのケースを主体に勉強する点は一緒ですが)中国や香港などのアジア企業のケースを取り扱う比率が高めのようです。一方、米国のMBAではアジアに精通している教授は決して多くなく(知っていても古めの情報?)、最近の情報のアップデートについては生徒が補っている印象を受けたとのことでした。また、米国人のクラスメートがアジアに関して、思いつきでしゃべることもあったそうです。
 
ちなみに本論から外れますが、その話を聞いて思い出した極端な例があります。マーケティングの授業中、ある米国人の同級生がTimes Squareのスクリーンに流れている中国政府の広告について、「アメリカに対して中国が国威を見せつけるため(一種にプロパガンダのため)にアメリカの中心地に広告を出している。」というイメージを元にした発言をしたことに対し、すぐに中国系の同級生が「あの広告は米国を旅行中の中国人に対して、中国が国として強いことを示すために広告を出している。そもそも広告は全て中国語だし、何よりわざわざ高い広告費を払ってまでTimes Squareに広告を出しているのは、中国が世界の中心地で広告を出せる力があることを中国人に示すためだ。」と反論した場面がありました。
 
当たり前かもしれませんが、特定の地域(もしくは分野)を重点的に深めたい場合、やはり実際に現地に赴き体験することの必要さを感じた次第です。自分の身をその場に置くのと遠くから机上で学ぶのとは、理解度や吸収力の点で大きな差がある、とコメントされておりましたがその通りだと思いました。
 
色々とお話するうちに、正直それまで全く興味のなかった交換派遣留学が少し気になり始めました。あえてそれまでMBAを学んできた地域と異なる場所へ移り住み、異なる視点からビジネスを学ぶ経験が、自分の思っていた以上に得難そうな印象を受けたのです。もちろんMBA卒業後にどこで何をしたいのかにもよりますので、ニューヨークに2年間残る方がいいのか、自分のなかでよく考えてみたいと思います。
 
写真は現在Union Squareで開催されている(~12/24)クリスマスの風物詩、Holiday Marketです。活気あるマーケットでクリスマスギフトなどを取り揃えておりました。
 
 

2014年11月28日金曜日

備忘録:Europrean Business Society - 1st Annual Conference

既に2週間も前の話ですが、European Business Society主催の1st Annual Conferenceに参加しました。

NYU Sternでは多くのビジネスクラブが年1回、Annual Conferenceを開催するのですが、これまで参加できていませんでした。ちょうど例のフランス人の親友がクラブのBoard Memberを務めたこともあり、Entrepreneurship Panel目当てで参加してみたところ、期待以上でした。パネラーの話を聞いていて勉強になりましたし、凄く元気が出ました。
 
パネラーとして参加した起業家3人は全員ヨーロッパ出身でMBAホルダー、現在は米国拠点でビジネスを展開しております。2週間も前の話なので、印象に残ったコメントだけ下記にメモしておきます。
 
Early Stageのスタートアップはマーケットうんぬんより、そもそも最初にValueを作れないと話にならない。
 
・企業文化を作るのは難しい。特に会社の規模が大きくなり人事権を他のメンバーに渡した後はそうなりがち。
 
Entrepreneurは最後にサラリーを受け取る人。いい社員を得るためにはCompensationを確保することが大切。
 
EntrepreneurEntrepreneur同士の人間関係が深くなる。お互い困難なチャレンジを支え合う戦友。
 
Entrepreneurは自分のやりたくない決断を迫られることがある、特に人事関係において。いちばん嫌なのはDedicatedな社員に別れを言わなければならないとき。
 
・メンターは大切。特に特定のエリアに強いメンバーがいることが大事。
 
No one can teach you how to become an entrepreneur. You have to try.
 
Don’t be greedy. Don’t lose hope.
 
MBA留学中にしか関われない事にexposureすることが自分のWhy MBAの一つなので、今後は無理をしてでもこうしたイベントに出来る限り参加しないと、と反省した次第です。ちなみにあくまで個人的なNYUの印象ですが、学校としてはEntrepreneurship力を入れているものの、全般的に同級生の起業熱は決して強くないと感じております。
 
写真はThanksgivingの日にニューヨークで開催されたMacy's Thanksgiving Paradeです。あいにくのみぞれ模様で寒かったですが、ホットチョコレートで暖まりながら楽しみました。
 

2014年11月27日木曜日

フリーランチ

他校のMBA同期が、時々ニューヨークに遊びに来てくれます。直近の会ではそれぞれ校風の違うMBAに通っているメンバーが集まったのですが、何だかんだ各校の共通項が多いという話になり、MBAあるある話で盛り上がりました。そのなかでも盛り上がったフリーランチの話です。

例えばNYUの場合、学校のプログラムの説明会や(特に)ファイナンス業界の会社の会社説明会などの平日昼開催のイベントに参加すると無料でランチが振舞われます。NYUではたいていピザです。しかもこのようなイベントの後、けっこう食べ物が余っていたりします。この前のマーケティングのクラスでは朝の就活イベントで大量に残されたパンを授業中に皆で食べていましたし、参加していないイベントの終わり際に余ったピザが置いてあったりします。

(事実かどうかはわかりませんが)イベントそっちのけで食べ物目当てにイベントの最初だけ参加する強者がなかにはいて、学校から注意メールが流されたことがあるという笑い話も今回聞きました。

冗談はともかく、ニューヨークでの生活はお金が掛かるので、時々こんなランチに助けられていることも確かです。そういえば、来週はファイナンスの授業でランチが振舞われるはずです。


ちなみに米国MBAでは数ヶ月でピザに飽きると聞いていましたが、未だに飽きずにパクパク食べてます。

写真は使い損ねたワシントンスクエアの写真(11/12→11/21)です。もうすっかり冬ですが、話を伺うとあと少なくとももう一段階寒さが厳しくなりそうです。



2014年11月23日日曜日

誕生日

しばらく更新が途絶えておりました。アップデートのリクエストを複数いただいてしまったので、取り急ぎ筆を取ります。

とりあえず生きております。更新が途絶えている間に29歳になりました。

アメリカでは誕生日を迎える人が自らパーティーを企画することが多いみたいですが、特に何もパーティーは企画せずいつも通り過ごすつもりでした。ところが同級生から、これでもかというぐらい祝われてしまいました。マーケティングの授業開始前に同級生からおめでとうのチャントをいただいたり、昼休みに夏学期の同級生からサプライズで祝ってもらったり、感激してしまいました。サプライズのイベントに至っては、忙しい時期なのに大教室を貸し切って企画、しかもこのイベントのためだけに同級生20人以上が集結してくれました。涙腺が緩んだまま夕方以降は飲みまくり…おかげ様で素敵な1日を過ごしました。

ちなみに夏学期の同級生からはサプライズでフェイクの誕生日イベントを2回開催してくれ、今回3度目の正直でちゃんと祝ってもらえました。

ここまで平凡なMBA生活を過ごしていますが、ありがたい話、友達にだけは恵まれていることを実感して幸せでした。
 
ちなみに今週末からはThanksgiving休暇に突入しておりますが、(散々迷った挙句)基本ニューヨークに留まることにしました。3週間分溜まった読み物を片づけながら、ゆっくり話ができなかった同級生とキャッチアップするつもりです。同じ寮の仲間には日本の鍋や豚汁を振舞ってみようとも思っております。

近況報告はこんな感じです。更新が途絶えている間の話については、時間のあるときにまとめたいと思います。

 

2014年10月31日金曜日

日本のプレゼンス

先日はアクシデントに見舞われましたが、幸い指は腫れずに済んでおり、問題なく日常生活を過ごせております。ただし大事を取ってハロウィーンパーティーを欠席することになったので若干へこんではおります。ちょうど1年前、ハロウィーンの日にコーネル大学にキャンパスビジットした楽しい思い出があったので尚更です。せめて来年はヨッシーのかぶりものでもして、今年の分もコミで2倍楽しめばと思います。

ちょうど今週、僕も幹事団として関わっているJapan Trek(日本への研修旅行・単位なし)など、春休みに開催するCulture Trekへの応募のタイミングでした。日本について色々と考える機会が多かったのでこのテーマを書きます。


あくまでこちらに来て4ヶ月過ごした上での印象ですが、日本のプレゼンス、文化面については高い一方、ビジネス面については低いようにも思われます。

まずこちらに来て感じたことですが、少なくともNYU では日本のカルチャーへの関心度は高いです。(日本食=寿司というイメージが強いことはともかく)想像以上に日本食の人気は高いですし、日本の文化、考え方に興味を持っている夏学期の友達は多いです。一方で、その割にこれまで日本を訪ねたことのある同級生が少ないのも意外でした。気になって色々聞いたところ、14時間(東京への直行便の飛行時間)のフライトが長すぎるので日本に行ったことがないという意見が最も多かったです(一部英語が通じにくいという意見もありました)。あくまでn数が少ないのであれですが、同級生の日本に対するイメージは、「カルチャーがクールで興味はあるけれど、遠すぎるので行ったことのない、神秘の国、日本。」という感じでしょうか。

毎年NYUJapan Trekがいちばん人気なのも、もちろん歴代の先輩方がTrekを成功させてきた功績も大きいですが、この機会を逃すと一生行くことのないかもしれない日本にぜひ行きたい、と考えている同級生が多いこともあるかもしれません(実際にそのような話をけっこう聞きます)。そんな彼らが実際に興味のある日本に行き、どのように感じ、結果どのように日本の印象が変わるのか(あるいは変わらないのか)、Japan Trekに幹事団として関わりながら追いたいと思います。

一方、ビジネス面での日本のプレゼンスについては、予想通り高くないのが現状です。同じアジアでも最近の話題ですと韓国、新興国の中国、インドに関する紹介が多く、日本に関する話題はトヨタ方式など古典的なものがどうしても中心になります。メーカー出身者としては、ユニクロが東レと化学繊維の開発、供給でコラボしてヒートテックなどをヒットさせた話とか面白いと思うのですが、最新の日本のビジネス話についてはあまり話題には出ません。

あくまで個人的な印象ですが、父の世代であったような「日本の成功体験をビジネススクールに持ち込む」というような期待を現在の米国MBAは持っておらず、あくまで国際的なバラエティーを富ませるためのワンピースとして他主要国と同列に日本は扱われている印象です。ここ10年間、米国MBAの日本人学生数が減少傾向であることにも関係する話かもしれません。

ちなみに当初夏学期が始まった際、日本人としてどのようにプレゼンスを発揮するかということを自分のなかで意識しておりましたが、いつの間にメーカー出身者としてクラスにどう貢献するかという方向に意識にシフトしつつあるのも、たぶん自分が上記の印象を持ったためだと思います。

このような現状に悶々としていることもありますが、せめてJapan Trekではしっかりと日本の売り子として頑張りたいと思います。Japan Trekの詳細については、お話できるタイミングで後日改めて紹介します。

写真はハイラインという長さ1kmに渡って伸びている公園です。ハドソン川沿いにあった鉄道で使われた高架を、ブルームバーグ市長時代に公園として再開発されてできました。公園が出来てから犯罪も減ったということで、MBAのオリエンテーションでも都市再開発の成功例として紹介されました。

 

2014年10月29日水曜日

初病院

やってしまいました。大学以来の鍋パーティーにテンションが上がってしまい、野菜の仕込み中に指をザク切りし、近くの病院に駆け込むはめになりました。まさか米国で人生初の縫合を経験するとは思いませんでした。夜間の時間帯でしたが、幸い駆け込んだ先が救急病院だったので、滞りなく縫合が済んだのは幸いでした。

(その場で保険証のコピーを所持していなかったせいかはわかりませんが)治療費の会計方式が少し日本と違っていたのは面白かったです。僕が行った病院の場合、治療日の2週間後に目途に請求書が自宅宛に届き、もし保険がある場合は両面コピーを病院(会計担当先)に返送、(保険のカバー範囲と差額のある場合のみ)再度自宅宛に請求書が届く、以上の手続きになるそうです。


大学の保険(最高ランク)に加入しており、またグループ系のところに駆け込んだため、治療費はカハーされると思われますが保険なしだと最低でも800ドルは掛かると言われて少し驚きました。ちなみに夏学期中に虫歯治療をした際、ある虫歯が進行していたため神経を抜く手術をやるかやらないかという話になったのですが、手術する場合、保険適用外のため2,5003,300ドル掛かると言われました(結局手術せずに済み本当に助かりました)。

米国ではお金を払って安全を買うのだという話を聞いたことがありますが、身を持って実感した気がします。ちなみに治療後の24時間は患部を濡らさない事、という注意をナースから説明された後、その説明を聞いたことをサインさせられます。注意と違うことをした場合、一切責任を負いませんという意思表示も含め、いかにも契約社会アメリカらしいと思いました。 特にMBA同期の皆さん、本当に気をつけましょう。

せめて写真だけでも明るいのにします。West Villageの一角です。

2014年10月26日日曜日

これだからランニングはやめられない

MBA受験生時代、運動不足からくるひどい肩こり、首こりにかなり悩まされ、集中力がもたなくなることがよくありました。その反省もあり、またMBA生活は体力勝負なのでは?という勝手な思い込みもあり、MBAに合格して以来、運動を習慣づけるようにしております。具体的に、最低週2回の筋トレのほか、週15km以上のランニング(忙しいときは水泳1,500m)を今でも続けております。飲み会に出られる回数が少し減ることを覚悟で、コンディションを整えることに優先順位を置いております。そのおかげなのか、体調を大きく崩すことなくここまで過ごせております。

特にランニングはやめられません。走った後に体が軽くなるのはもちろん、何より走ることに向き合うことでMBA生活から一時的に離れられるので助かっております。心が元気になりますし、嫌なことも忘れられます。同級生から「お前は何でそんなに元気なんだ?」と言われることがありますが、意外とランニングの効果なのかもしれません。

幸いニューヨークはセントラルパーク、ハドソン川沿い、イースト川沿いなど、ランニングできる場所が多いので助かっております。個人的にお勧めなのは、Brooklyn BridgeWilliamsburg Bridgeを走って往復することです。高低差があるので走るのは楽ではないですが、マンハッタンの景色を一望しながらランニングするのは格別です。体力がついたらWilliamsburg Bridgeを何往復できるかチャレンジしたいと思います。

というわけで写真はハドソン川、イースト川、Williamsburg Bridgeのランニング風景です。 3週間前にハーフを走って以降ひざを休ませておりましたが、ようやく今週からランニング解禁です。



 

2014年10月22日水曜日

Bidding System

ようやく秋学期の半分が終わったところですが、早くも次の学期の授業を考える時期に差し掛かりました。まさにちょうど今、授業登録(主にBidding)に関する説明会の話を聞きながら草稿をしたためております。

NYUBidding SystemLottery と呼ばれていますが、ここではBiddingという言い方を使います)は割とシンプルなようです。各個人が持つポイントを科目毎に割り振るシステムではなく、(人気度合いや席数を加味して)履修したい科目に優先順位をつけ、履修したい科目が取れなかった場合のチョイス(Alternative)申請するだけのようです。一部人気クラスのリストはございますが、MBA2年生に話を伺った限りでは、取りたい科目を取れなかったケースは決して多くないようです(Part-time MBAの規模が大きく授業の枠がかなりあるから?)。

すごく気の早い人間なので、どの科目を2年間で取るか既におおよそ入学前に決めてしまったクチですが(笑)、春学期はおおよそ計画通りに履修しそうです。僕の場合、必修、選択必修科目を春学期以降取らなくても済みそうですが、春学期は名物科目のCorporation FinanceElective)、コンサルティングプロジェクト(単位付き)のほかOperationなど興味のある選択必修科目についても取得しようと思っております。

唯一迷っているのは、研修旅行タイプの授業(DBi)を春学期に取るかどうか(どのプログラムに参加するか)です。参加できるとしたら春学期終了後のタイミングなのが悩み、来週末のBiddingの期限ギリギリまで考えます。

2014年10月21日火曜日

Midterm Exam

先週、今週とMidterm Testを複数受けていた関係で、少し更新が遅くなってしまいました。

実はNYUには正式なMidterm Exam期間が存在しません(一方でFinal Exam期間は存在します)。必修、選択必修科目の場合、10月半ばにMidterm Examがあるケースが多いようですが、基本的にMidterm ExamFinal Examのタイミングは各教授の裁量に任されているようです。そのため、僕の場合、Accountingのみ10月半ばにテストがございませんでした。ちなみに正式なMidterm Exam期間が存在しないので、試験打ち上げ飲みがなかったのが少し寂しかったです(StrategyのみExam後に教授主催のHappy Hourがありました)。

授業、各種イベントの負荷が決して小さくないなかテスト対策をするのは楽ではないですが、一方で教授から指定されたテスト対策を一通りやれば、ある程度の点数が取れる(内容を網羅できる)ようになっている印象です。同級生とも話したのですが、学生をある程度のレベルまで仕上げるという意味でも、負荷の大きいなか指定された日時までに仕上げる訓練をさせるという意味でも、システムとしてよく出来ていると感じます。

ここからはあくまで僕の印象です。(きちんと試験対策はしているのですが)そこまで成績自体にこだわらない同級生が多いと感じます。Financeへ就職活動する同級生のみFinance系の必修科目でいい成績が必要なのはともかくとしてです。それこそ、ビジネススクール(B-school)はBを取るための学校だという冗談すらあります(笑)。

別に勉強をおそろかにしてはいないのですが、一方で勉強以外にも大切なことが色々あることを皆が認識しているので勉強一辺倒にならない、そんな認識でいい気がします。

写真は先々週末にふらっと行ったマディソンスクエアパークです。この日は10月にしては珍しく気温が上がり、外で気持ちよくランチを食べることができました。



2014年10月12日日曜日

秋学期授業(1st Fall)

秋学期の履修科目を忘れないうちに書こうと思います。カリキュラムの概略については日本人在校HPにまとまっておりますので割愛しますが、秋学期に履修している4科目(計12単位)は次の通りです。  

Strategy(選択必修科目・3単位) 月曜日 9:00-11:50
Foundation of Finance(選択必修科目・3単位) 月・水曜日 13:30-14:50
Marketing(選択必修科目・3単位) 火・木曜日 10:30-11:50
Financial Accounting & Reporting(必修科目・3単位) 水曜日  9:00-11:50

 
(参考:NYU Stern School of Business MBA 日本人在校生サイト カリキュラム) https://sites.google.com/site/nyusternjpnstudent/about-stern/carriculum


通常秋学期は5科目を履修するのですが、僕は夏学期で6単位を取得したので4科目で済んでおります。とはいえ、自分にとって馴染みのない基礎科目を中心に履修したので楽ではないです。負荷が高めなのは月曜日から水曜日でして、水曜日になるとひどくなる肩こりを木曜日以降ランニングやジムで解消するのが生活リズムです。

Marketing(選択必修科目・3単位)

文字通り各種フレームワークを駆使して、製品をどのように市場展開するか、販売するかを学びます。基礎的な3Cや4Pを含めて広く浅く学ぶため、僕みたいなマーケティングについて一切知らない人にとってはかなりプラスですが、既にかなりマーケティングを仕事で使っている方にとっては物足りないかもしれません。一部グループワークはあるものの、授業は講義中心です。テストは制限時間内にPCでレポートを作成する形式のため、ノートをPCで取り、それをテストで必要部分をコピペ出来るように事前にまとめるのがカギです。

Strategy(選択必修科目・3単位)

文字通り企業の大局的な戦略について学ぶ授業です。ビジネス単位、会社(組織)単位での企業戦略、また戦略をどのように適用させるかについて取り扱います。ケース中心、グループワークでの課題提出、中間、期末テストを中心に評価されます。生産管理、営業の経験を活かして発言できるので楽しみつつ受講できておりますが、各フレームワークを一から学んでいる状況のため油断できません。ちなみに自分にとって、秋学期にグループワークを経験できるほぼ唯一の授業です。

Financial Accounting & Reporting(必修科目・3単位)

Balance SheetIncome StatementCash Flowなどの仕組みを中心にアカウンティングの基礎を学びます。講義中心のクラスで課題、中間テスト、期末テストで評価されます。仕事で使ったことのない僕としては超重要科目ですが、テストではイージーミスを連発、中間テストでは大クラッシュしております。

Foundation of Finance(選択必修科目・3単位)

投資理論が中心の授業で、投資理論が中心で過去のキャリアとは無縁の内容、かつ数学センスがゼロのため苦しんでおります。株式、債券投資からポートフォリオ理論、スワップ、先物取引などを取り扱ってます。講義中心のクラスで課題提出、中間、期末テストで評価されます。ちなみにFoundation of Financeではコーポレートファイナンスは扱わないようです。コーポレートファイナンスについては、名物教授であるダモダラン教授の授業を春学期に取れます。投資理論とコーポレートファイナンスの授業を分けるのはNYUの特色かもしれない、というのが同級生の見解です。

そんなわけで今学期は我慢の時期かもしれません。ちなみに秋学期に12単位全て取得した場合、(履修免除した2授業もカウントすると)必修2単位、選択必修5単位の取得が完了します。この条件を満たすと翌学期よりDBiという海外研修型の授業に参加できます。春学期に取れるDBi、さらに得意科目だと勝手に思っているOperation系の授業を楽しみに、秋学期を乗り越えたいと思います。

(参考:NYU Stern DBiサイト)
http://www.stern.nyu.edu/programs-admissions/full-time-mba/academics/global-programs
http://www.stern.nyu.edu/AcademicAffairs/International/DBI/ 


写真はAstor Place周辺、あいにくの天気ですがイベントが開催されておりました。最近は最低気温が1桁になることが多く、薄物のジャケットが必須になってきました。
  

2014年10月11日土曜日

Instagram

友達に薦められて夏学期から使い始めました。Facebookでお友達の方々は、最近Instagram経由の投稿が増えているのに気がついているはずです。ご存じ、Instagramは写真投稿がメインのSNSです。僕の同級生の場合、次のように使い分けている人が多いです。

Instagram:仲のいい友達とのやり取り用。
Facebook:知り合いレベル含めたより広めのやり取り用。

米国でInstagramを使いこなすコツは、短く簡潔にコメントすること、ハッシュタグを使いこなすことの2点である印象です(写真は皆さん好きなものを投稿してます)。

Instagramに限った話ではないですが、こちらで写真を投稿する際、「I went to the Central Park! It was a lot of fun.」みたいな完全な文章でコメントすることは少ないです(マジメな内容であればともかく)。「Oktoberfest!!!」「Harbor cruise!」など一言コメントでも十分な感じです。

ハッシュタグ(例:#sternies)については、Twitter以外にもInstagramなど他のSNSでも使われております。本来、同じハッシュタグを使用した投稿を閲覧しやすくするために使われますが、一方でオリジナルのハッシュタグを使う同級生もおります(例:#sterntup#‪‎laughedalot)。これに関してはまだまだ勉強中ですが、「cool」なハッシュタグを使いこなそうと思います。

写真のストックを切らしたので、今年GWに旅行したモスクワの写真を載せます(笑)。ニューヨーク関係ないですね。

2014年10月10日金曜日

幻想

先週末、他校のMBA同期の友達と飲む機会がございました。そのなかでMBA入学前にプログラムに対して抱いていた幻想について盛り上がりました。例えば極端な話ですが、MBAに入学さえしてしまえば、友達もじゃんじゃんでき、グループワークなどでリーダーシップ経験も積めるものだと入学前は勝手に思っておりました。今回はMBA関連で個人的に入学前のイメージとずれていた点を紹介してみます。

まず、無条件で同級生と深く仲良くなるというわけにはどうもいかなそうです。秋学期が始まると授業、就職活動、イベントなどで負荷が急に上がりますので、特にクラスやクラブの活動が重ならない同級生とは疎遠になりがちになりますし、加えて少数の仲間と深い友達付き合いをする時間を取りにくくなったのが実感です。以前ブログで書いた通り、(就活・クラブもなく時間が取りやすかった)夏学期はあっという間にクラスに溶け込むことができましたが、秋学期は若干苦戦しております。

(参考:過去の記事)
http://neakanikki.blogspot.jp/2014/09/blog-post.html

ちなみに当校のインターナショナルの学生比率は40%弱ですが、米国の高等教育(高校・大学など)を経験している、さらに言うと幼いうちから米国に移り住んでいるインターナショナル生がけっこう多いイメージです。語学の壁もあるなか、そのなかで日本人が溶け込むのは簡単ではなく、やはり相応の努力と運が必要な印象です。僕の場合、英語が足を引っ張ることのないよう夏学期前にできる限りの準備をしましたが、海外に対してオープンな同級生に恵まれたという運の要素に助けられ、すんなり溶け込めたと今は感じます。


次に、リーダーシップの経験については、僕の場合だと少なくとも秋学期までは機会が限られそうです。痛いのはグループワークのある秋学期の授業が1クラスのみに終わってしまったことです。NYUの場合は必修科目2単位、選択必修科目5単位について履修免除を行うことができます(浮いた単位を他の選択科目に回せます)。この履修免除が曲者で、選択科目(選択必修)を取る分、クラスごとにアサインされたグループのワークに参加できる機会が減る可能性が出てきます(NYUのカリキュラムについては別途詳述します)。僕の場合、2科目を履修免除した上、一足先に夏学期に統計学の授業を取り終えてしまったため、スタディーグループメインの科目がStrategyのみという状況になりました(他の必修・選択必修の3科目がケースもしくは講義が中心です)。クラブのリーダーシップポジションも絞ることにしたこともあり、秋学期はリーダーシップ経験が少なめになりそうなわけです。これについては優先順位の問題なので、リーダーシップ経験を決して得られないわけではないのですが、MBAでの限られた密度の濃い時間を活用すべく取捨選択をした結果、このようなことも起こり得ると思っていただければ幸いです。

一方でイメージ以上だったこともあります。例えば米軍出身者の同級生の懐の深さを日々感じます。あくまで個人的な見解ですが、彼らの多くは数百人単位のチームの指揮を執る(もしくは命を預かる)経験を積んでいる、もしくはイラク、アフガニスタンなど海外に派遣された経験を持っているためか、総じて人間的に成熟しており、かつ海外に対してもオープンな感覚を持っている印象です。特に夏学期の間は、彼らに助けられたことが多々ありました。

写真はそれぞれUnion Squareのマーケット、ブロードウェイからのUnion SquareEnpire State Building、朝のWashington Square Parkです。最近、遠出をする時間がなかなか取れていないのが悩みです(せいぜい先週ハーフを走りにCentral Parkに出掛けたぐらいです)。